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  景気後退による休業等に対する助成金
    
 (中小企業緊急雇用安定助成金)

中小企業緊急雇用安定助成金は、従来からある雇用調整助成金を中小企業向けに拡充・リニューアルした助成金制度で、平成20年12月から実施されました。
景気後退や産業構造の変化などによる企業収益減少に伴い、雇用する労働者を一時的に休業(又は教育訓練、出向)させた場合に、その休業等に対する賃金(又は費用)の一部を政府が補助する制度です。
尚、「雇用安定」という助成金の名称とは矛盾しますが、解雇等の会社都合離職者を出した場合でも助成金申請が出来ます。

支給の要件
〈共通〉
(1)
3ヶ月平均の売上高がその直前3ヶ月若しくは前年同期と比較して5%以上減少。
   (直近の決算が経常赤字の場合は売上高の減少は5%未満でも可。
    但し、毎年繰り返される季節的変動による売上高減少は対象外。)
                        又は
   直近の決算が経常赤字で、3ヶ月平均の売上高が3年前同期と比較して15%以上減少。
(2)休業(又は教育訓練、出向)の実施についての労使協定を締結。
(3)
事前に賃金締切期間(判定基礎期間)毎の休業等の実施計画を届出。

〈休業実施の場合〉
(4)休業日に対して支払う休業手当が労働基準法第26条違反ではない。
  (尚、一斉休業/交替休業は問いません。)
〈教育訓練実施の場合〉
(4)所定労働時間に全1日にわたり実施。
(5)就業規則又は職場のルールに基づき通常行なわれる教育訓練ではない。
(6)教育訓練日に対して所定賃金の6割以上の教育訓練手当を支払。
(7)社内訓練の場合は、教育訓練の科目・内容・期間・使用教材・目標等が明確、且つ指導員(講師)が当該教育訓練に対する知識・技能有り。
〈出向実施の場合〉
(4)出向先と出向契約を締結。
(5)出向労働者の同意に基づく3ヶ月以上1年以内の在籍出向。
(6)出向期間中に出向労働者の所定賃金減少無し。
(7)資本的(経済的)又は組織的関連を持つ企業間の出向ではない。
(8)人事交流目的の出向ではない。
(9)出向先企業が出向開始日の6ヶ月前の日から1年間 会社都合離職者無し。

助成金の対象外となる労働者
1.解雇の予告をされた者
2.1週の所定労働時間が20時間未満の雇用保険適用除外者
3.1週の所定労働時間が正規労働者より短く、且つ雇用期間が6ヶ月未満の雇用保険適用除外者
4.雇用保険の日雇労働被保険者
5.他の雇用に関する助成金制度の対象者(但し、例外有り)

この助成金は、最大3年間のうち労働者1人当たり300日分の支給が上限です。
また、対象期間1年毎に売上高等の生産指標の確認が行なわれ、生産指標の要件に該当しない場合は、当該1年で実施期間終了となります。



支給額(助成額)
〈休業実施の場合〉
支給額=(前年度の平均賃金額×手当の支給率×0.8)×月間休業延日数

「前年度の平均賃金額」は以下の計算式で求めた額です。
前年度の雇用保険料算定賃金総額(免除対象高年齢労働者を含む) = 平均賃金額
   1ヶ月平均の雇用保険被保険者数×年間所定労働日数

以下の条件を全て満たし、助成金申請時に雇用維持事業主申告書を提出した場合は、上記計算式の「0.8」が「0.9」に上乗せされます。
(1)賃金締切期間(判定基礎期間)とその直前6ヶ月間に会社都合の解雇又は雇止め(労働者派遣契約の中途解除を含む)無し。
(2)賃金締切期間(判定基礎期間)末日の労働者数(派遣労働者数を含む)が、初回計画届提出月前6ヶ月間の平均労働者数(派遣労働者数を含む)の4/5以上。

「前年度の平均賃金額×手当の支給率×0.8(0.9)>7,890円」の場合は、7,890円が上限です。
尚、7,890円(失業手当日額の最高額)は、毎年8月1日に改訂されます。

〈教育訓練実施の場合〉
先述した休業実施の場合の支給額に、「3,000円×教育訓練延日数」が加算されます。

〈出向実施の場合〉
支給額=出向元企業の負担額(出向前賃金の1/2が上限)×0.8
但し、休業の場合と同様に、1人1日当たり失業手当日額の最高額が上限です。



手続に必要なもの(主な必要書類等)
(1)月次損益計算書又は総勘定元帳の売上勘定(初回のみ)
(2)法人登記簿謄本及び定款(初回及び変更時のみ)
(3)会社案内及び会社組織図(初回及び変更時のみ)
(4)就業規則及び賃金規程(初回及び変更時のみ)
(5)前年度の労働保険料の申告書・領収書の写し(初回のみ)
(6)前年度と今年度の年間所定休日カレンダー
(7)算定基礎期間における休業等の労使協定書の写し
(8)休業等の実施計画表及び実施結果表
(9)賃金台帳及び出勤簿(タイムカード)の写し

この中小企業緊急雇用安定助成金は、算定基礎期間(原則、一の賃金締切期間)毎に、毎月、事前の計画届提出と申請手続を行なう必要が有ります。

特に教育訓練に関する助成金の不正受給が後を絶たないことから、平成22年4月から教育訓練に係る計画届及び申請手続きが厳格化されました。 ご注意下さい。





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所