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     貨物利用運送事業のメリットと注意点

貨物利用運送事業のメリット
貨物自動車運送事業者にとって、経営上の大きな悩みの一つに、「運送需要の繁簡(増減)への対応」が挙げられます。
繁忙期に照準を合わせた車両数を所有すると、閑散期にその車両の何割かが遊ぶことになり、閑散期に照準を合わせた必要最低限の車両数だけを所有すると、繁忙期の受注活動に支障をきたすからです。
また、事業を拡大して行く中で、受注量の増加が見込める場合、車両数を増やすかどうか、判断に迷うケースも出てきます。

こういった場合、
(1)複数の下請運送業者(業務委託先)を確保する
(2)他の運送業者と業務提携して、お互いのバック便を有効活用する
・・・・・といった“貨物利用運送の有効活用”により、運送需要の繁簡(増減)に対して柔軟に対応出来るようになります。
また、新規顧客開拓による事業の拡大に対しても、まず貨物利用運送を組み合わせて対応し、ある程度安定的に受注量の増加が見込めるようになった段階で、自己所有の車両数を増やして行く、というやり方がリスクを抑える方策として有効です。


既に貨物自動車運送事業の許可を受けている事業者が貨物利用運送を新たに始める場合は、貨物自動車運送事業の事業計画変更手続をして、国土交通大臣の認可を受けることで足ります。
(あらためて貨物利用運送事業の登録申請手続を行なう必要は有りませんが、無認可で貨物利用運送を行なうと100万円以下の罰金刑が科されますのでご注意を!)



貨物利用運送事業についての注意点
以下に貨物利用運送事業についての注意点を列挙します。

(1)第一種貨物利用運送事業者の登録をせずに、下請の運送業者に自己の契約した運送業務を委託した場合は、「1年以下の懲役刑若しくは100万円以下の罰金刑(又はこれらの併科)」が科されます。
(尚、無許可で第二種貨物利用運送事業を行なった者は、更に重い「3年以下の懲役刑若しくは300万円以下の罰金刑(又はこれらの併科)」が科されます。)

(2)貨物自動車運送事業者が、貨物利用運送を行なう旨の事業計画の認可を受けずに、下請又は提携先の運送業者に自己の契約した運送業務を委託した場合は、「100万円以下の罰金刑」が科されます。

(3)貨物利用運送という名称は、平成時代になって生まれた比較的新しい文言です。
もし、会社の定款などの事業目的が、運送取次業又は運送取扱業といった文言になっている場合は、事業者登録を受けることが出来ませんので、所定の手続きをして定款と法人登記簿(履歴事項全部証明書)の事業目的の文言を変更する必要が有ります。

(4)貨物利用運送事業の事業者登録は、営業所を管轄する地方運輸局単位での登録となります。 ですので、例えば、名古屋に本社のある貨物利用運送事業者が、新たに東京や大阪に支店を開設する場合、それぞれ関東運輸局、近畿運輸局で事業者登録を受ける必要が有ります。

(5)国土交通大臣の認可を受ける必要がある約款には、以下に掲げる標準利用運送約款が国土交通省(旧運輸省)から告示されています。 余程特殊な事情が無い限り、この標準利用運送約款をそのまま使う方が無難です。
 ・標準貨物自動車利用運送約款(平成2年11月26日 運輸省告示第579号)
 ・標準貨物自動車利用運送(引越)約款(   〃     運輸省告示第580号)

(6)登録申請の書類等の準備期間は通常1ヶ月程かかります。 また、地方運輸支局で登録申請書類が受理されてから、実際に事業者登録されるまで2〜3ヶ月かかります。
ですので、実際に貨物利用運送事業を開始出来るようになるまで3〜4ヶ月はみておく必要があります。
尚、第一種貨物利用運送事業の登録免許税9万円は、事業者登録が完了した後で政府に納付することになります。





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所