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  労災保険給付又は事業主障害補償と
  障害年金の併給調整

労災保険給付との併給調整
障害厚生年金・障害基礎年金の支給事由になった傷病が業務災害又は通勤災害によるもので、その傷病に対して、労災保険から休業(補償)給付、傷病(補償)年金、障害(補償)年金のいずれかが受給出来る場合、障害厚生年金・障害基礎年金が優先支給され、労災保険給付の方は減額支給されます。
よって、先述した労災保険給付を受給している人が、同一傷病により障害厚生年金・障害基礎年金を受給する時は、その旨を労働基準監督署に届出する必要があります。
但し、障害共済年金の受給者の場合は取扱いが異なります。
1.労災保険給付の減額率
労災保険給付の減額率は次に掲げる通りです。
  障害厚生年金と
障害基礎年金の
両方を受給する場合
障害厚生年金のみ
を受給する場合 
障害基礎年金のみ
を受給する場合   
休業(補償)給付
の減額 
▲27% ▲14% ▲12%
傷病(補償)年金
の減額 
障害(補償)年金
の減額
▲17%
2.注意すべきポイント
(1)「20歳前障害の障害基礎年金」は、例外的に、労災保険給付を受給する期間は支給停止されます。(労災保険給付の方を優先支給)

(2)障害厚生年金・障害基礎年金の支給事由になっている傷病と労災保険給付の支給事由になっている傷病が別傷病の場合は、当然ながら併給調整の対象外で、労災保険給付は減額されず満額支給されます。
但し、「20歳前障害の障害基礎年金」だけは、労災保険給付の支給事由になった傷病と別傷病による障害(先天性障害など)で受給している場合であっても、労災保険給付を受給する期間は支給停止されます。

(3)労災保険給付が減額支給される場合であっても、その労災保険給付に付随して支給される特別支給金は減額されず満額支給されます。
(なぜなら、特別支給金は労災保険給付ではなく、労働福祉事業として支給されるものだからです。)

(4)労災保険の障害等級8〜14級に該当する場合に支給される障害(補償)一時金は、障害厚生年金・障害基礎年金との併給調整の対象にはなりません。

(5)労災保険給付と同一の支給事由(傷病)による障害厚生年金・障害基礎年金の受給者が、老齢年金や遺族年金の受給権も併せて持っている場合、その老齢年金や遺族年金の方を選択受給すれば、労災保険給付は減額されずに満額支給されます。

(6)障害手当金は、その傷病の治癒日に、同一の支給事由(傷病)による労災保険給付の受給権を持っている場合は、例えその労災保険給付を実際に受給していない場合であっても、支給されません。



事業主障害補償との併給調整
労災保険未加入の会社で業務災害が発生した場合、通常は、その事業主が過去2年分の労働保険料を一括納付して、被災労働者に支給した労災保険給付費用の4割相当額を政府に納付することになるので、事業主から労働基準法に基づく障害補償が支払われるケースは、「現実には無い」と思われます。
もし、事業主から労働基準法に基づく障害補償が支払われた場合は、障害厚生年金・障害基礎年金の方が6年間支給停止されます。
(労災保険給付が支給される場合と異なり、事業主の障害補償の支払が優先されます。)





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所