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    労災保険料のメリット制について

労災保険料のメリット制の概要
労災保険料のメリット制とは、
1.過去の業務災害発生状況に応じて労災保険料負担の公平を図る
2.事業主の業務災害防止努力を促進する
という2つの目的の為、納付された労災保険料のと、支給した労災保険給付のの比率に応じて、一定の範囲で労災保険率を上下させる制度です。
このメリット制は、あくまでも業務災害の発生を対象にしている為、通勤災害によって支給された労災保険給付や二次健康診断等給付の支給額は対象外となります。
ですので、交通事故などの通勤災害でいくら労災保険を使っても、労災保険率がアップすることは有りません。

また、業務災害についても、その発生件数ではなく、支給された保険給付の総額によって算定されますので、たった1回の事故でも数人の労働者が負傷する大災害を起こすと一気に労災保険率がアップする仕組みになっています。



メリット制の適用対象となる事業所の規模
メリット制は、労災保険に加入する全ての事業所に適用される訳ではありません。
3年間継続して一定の規模を満たした事業所のみがその適用対象となります。
この「一定の規模」というのは、具体的にはその事業所に勤務する従業員数を指しますが、次に掲げる一覧表にあるように、事業の種類によってメリット制の適用対象となる規模(従業員数)が異なります
但し、例外的に建設業の有期事業(建設現場)については、従業員数ではなく、確定保険料の額でメリット制の適用有無が決定されます。
業 種 事 業 の 種 類 従業員数
第一次産業 農業、海面漁業以外の漁業 37人以上
海面漁業、定置網漁業、海面魚類養殖業 20人以上
林業(但し、有期事業となる木材伐出業を除く)
鉱業 原油又は天然ガス鉱業 72人以上
金属鉱業、非金属鉱業、石灰石鉱業、ドロマイト鉱業、石炭鉱業、採石業 20人以上
その他の鉱業(労災保険率が28/1000となる鉱業)
製造業 食料品製造業 61人以上
たばこ等製造業 72人以上
繊維工業又は繊維製品製造業 87人以上
木材又は木製品製造業 24人以上
パルプ又は紙製造業 61人以上
印刷又は製本業 98人以上
化学工業 72人以上
ガラス又はセメント製造業 61人以上
コンクリート製造業 31人以上
陶磁器製品製造業 25人以上
その他の窯業又は土石製品製造業 20人以上
金属精錬業 61人以上
非鉄金属精錬業
金属材料品製造業 53人以上
鋳物業 24人以上
金属製品製造業又は金属加工業 31人以上
洋食器・刃物・手工具又は一般金物製造業 50人以上
めっき業 53人以上
機械器具製造業 66人以上
電気機械器具製造業、計量器・光学機械・時計等製造業 100人以上
輸送用機械器具製造業(船舶製造業・修理業を除く) 79人以上
船舶製造又は修理業 20人以上
貴金属製品・装身具・皮革製品等製造業 87人以上
その他の製造業(労災保険率が8/1000となる製造業) 57人以上
運輸業 交通運輸事業 87人以上
貨物取扱事業 34人以上
港湾貨物取扱事業
港湾荷役業 20人以上
その他の
事業
電気・ガス・水道・熱供給の事業 100人以上
清掃業、火葬業、と畜業 34人以上
ビルメンテナンス業 72人以上
倉庫業、警備業、消毒又は害虫駆除の事業、ゴルフ場の事業 66人以上
卸売業、小売業、飲食店又は宿泊業 98人以上
その他の各種事業(労災保険率が4.5/1000となる事業) 100人以上
建設業
(有期事業)
事業の種類・従業員数を問わず、労災保険の確定保険料が100万円以上になった事業がメリット制の適用対象事業となります。

上記の従業員数は、「労働保険・確定保険料申告書」に記載した常時使用労働者数で判断されます。




メリット制適用の仕組み
メリット制は、原則として、過去3年間の労災保険の収支率(納付済保険料額に対する支給済保険給付額の割合)に応じて、その3年間の最終年度の翌々年度の労災保険率±40%の範囲で増減するシステムです。
ですので、新たに設立された事業所の場合は、どんなに大規模な事業所の場合でも、最初の4年間はメリット制の適用は有りません。
建設業の有期事業(建設現場)へのメリット制適用
一般の事業と同様に、翌々年度の労災保険率を±40%の範囲で増減します。
(従来は±35%の増減幅でしたが、平成18年4月から±40%の増減幅に改正されました。)
但し、一括有期事業でない場合は、メリット制の適用によって生じた確定保険料の差額分が、追加徴収又は還付されることになります。
±40%の増減の対象となる労災保険率
細かいお話をしますと、実際は、本来の労災保険率から「通勤災害などの非業務災害率(0.9/1000)」を除外した部分のみがメリット制による±40%の増減の対象となります。
(これは、通勤災害の発生は事業主責任ではない為です。)
労災保険率は、事業の種類によって大きく異なりますが、労災保険メリット制は、業務災害防止に努力し、実際に業務災害を起こさなかった事業所の労災保険率を引き下げ、そうでない事業所の労災保険率を引き上げることにより、同じ事業の種類であっても労災保険率に格差を設けることにより、労災保険料負担の具体的公平を図っているのです。





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所