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         二重派遣と専ら派遣の禁止

二重派遣の禁止
労働者派遣法で認められている労働者派遣とは、“自社で雇用する労働者”を派遣することであり、他の会社で雇用されている労働者を派遣することは認められていません。
他の会社から派遣された労働者を、更に他の会社(子会社、取引先等)の指揮命令下で労働させた場合は、「二重派遣」として職業安定法違反(=違法な労働者供給)となり、1年以下の懲役刑又は100万円以下の罰金刑が科されます。

例えば、A社から労働者派遣を受けたB社が、その労働者をC社の指揮命令下で労働させた場合、A社は問題有りませんが、B社とC社が先述した処罰の対象になります。
この時に注意しなければならないことは以下の3点です。
(1)B社が労働者派遣をしているつもりはなくても、派遣された労働者をC社の指揮命令下で働かせた場合は二重派遣に該当します。
(2)C社も違法な労働者供給を受けた者として職業安定法違反で処罰されます。
(A社は、B社がC社に二重派遣することを知りながらB社に労働者を派遣した等の特段の事由が無い限りお咎め無しです。)
(3)他社からの出向労働者を使用した労働者派遣は、「偽装出向による二重派遣」とみなされる危険性が非常に高いです。

尚、A社から労働者派遣を受けたB社が、C社との間で適正な業務請負を行なっている場合は、当然ながら二重派遣には該当しません。
ここで「適正な業務請負」と言えるかどうかは、偏に業務委託会社と業務受託会社の労働者の間の指揮命令関係の有無で決せられます。



専ら派遣の禁止、及びグループ企業派遣の8割規制
〈専ら派遣の禁止〉
労働者派遣法では、労働者の派遣先を特定の1社又は複数社に限定すること(=専ら派遣)が禁止されています。
これは、「派遣先が1社(又は2社)しかない」ということを禁止する意味ではありません。
「特定の派遣先以外からの労働者派遣要請を正当な理由無く断っている場合」又は「派遣先拡大の為の営業(広告宣伝)活動を正当な理由無く行なっていない場合」が“専ら派遣”に該当する、という意味です。
“専ら派遣”をしないことは労働者派遣事業の許可要件ですので、これに違反していると認められた場合は、労働局の是正勧告の対象となり、勧告後も改善が見られない場合は事業停止命令又は許可取消処分を受けることになります。
尚、60歳以上で定年退職した労働者を派遣労働者として雇入れ、その60歳以上の派遣労働者が派遣労働者全体の3割以上を占めている場合は、例外的に“専ら派遣”が許されています。


〈グループ企業派遣の8割規制〉
派遣会社が同一グループ企業に労働者派遣を行なう場合、その割合を8割以下にしなければなりません。
ここで、8割以上か否かの判断は、派遣労働者数で見るのではなく、派遣労働時間数(60歳以上で定年退職した派遣労働者の派遣労働時間数は除く)で見ます。
また、規制対象となるグループ企業か否かは、連結決算を導入する企業グループの場合は議決権割合で、そうでない企業グループの場合は、株式会社は議決権割合、持分会社は出資割合、その他の団体は実質的な支配力の程度でそれぞれ判断されます。





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所